兄の介護ベッドを階下に移動して
いまは私が家の主のようになっていますが、母の生前に「将来、この家をどうするか、誰が継ぐか」という話をしたことはありません。次兄は家を出て所帯を持ち、長兄は病気になったため、なりゆきで私が継いでいるのです。
最近は、朝起きると、長兄のおむつを取り替えるのがルーティン。認知症になった母の介護を18年経験し、母の下の世話はできたけど、兄のことは無理と思っていました。でも切羽詰まると、やるしかない。いまはもう慣れました。
わが家は3階建てで、2階に玄関、リビングダイニングとキッチンがあり、3階に私の自室をふくめて3部屋という間取りです。1階に物置部屋と車庫があります。
いま私が取材を受けているのは、リビングダイニング。私の後ろにドーンと置いてあるのが、長兄の介護ベッドです。このベッドは、3階の兄の部屋にあったものを最近移動しました。