食生活はちょっと変則的で、しっかり食べるのは夕飯だけ。朝や昼は食べたくないし、食べると仕事にならない。食事をして胃に血液が集中すると、脳に回る分が減るでしょう。頭がうまく働かなければ漫画は描けなくなっちゃうから、僕は何十年も一日一食スタイル。

仕事の前には、コンビニで売っているカフェイン飲料を一本飲みます。さすがにそれだけだと胃が荒れるから、事前に牛乳やヨーグルト、茹で卵やチーズなんかを摂っておく。それで夕方まで仕事をしたら、平日は自分で用意した夕食を食べます。

料理は好きなので以前は自炊もしていたけれど、最近はコンビニでお惣菜を買って、パックご飯をチンして食べることが多いですね。

週末は自宅に帰って、妻が用意してくれる夕食を食べます。昔も今も変わらず、酒の肴みたいなおかずを何品か。

2~3年前までは、週の半分くらいは仕事終わりに飲みに行ってました。人とわいわい飲み食いするのが好きだから、いろんな趣向で宴会を開いたりね。

本格的な江戸前寿司をふるまうために、柳刃包丁からネタを入れるガラスケース、それに提灯まで揃えて、友だちの家で出張寿司屋を開いたこともあったなあ。

一日一食とはいえ、かなりの年齢まで好き勝手に飲んだり食べたりしてきたから、肝細胞がんはその結果といえるのかもしれないね。

<後編につづく

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