自分の思いを叶えてくれるように備えておく

認知症になってしまうと、残念ながら自身のお金を自由に使うことができなくなります。

「こんな施設に入所したいな」

「お金は、このことに使って欲しいな」

もしそんなことを考えていたとしても、備えておかないとただの妄想に終わってしまいます。

山中さんがすべきことは、奥さんの口座からお金を引き出すことではなく、ご自身に何かがあった時に、

●奥さんの施設の費用がちゃんと支払われる
●奥さんに万が一のことがあっても誰かが対応してくれる
●自分の入院手続きや費用の支払いをしてくれる
●自分が死んだ時の対応をしてくれる

まだまだありますが、まずは、このようなことに対して備えておくことが大切なのです。

仮に子どもがいたとしても、親のお金を自由に使うことはできません。自分で判断ができなくなってしまった後、自分の思いを叶えてくれるように備えておくことが大切なのです。

まとめ
自分が認知症になる! ということを一度イメージしてみましょう

※本稿は、『あなたが独りで倒れて困ること30』(ポプラ社)の一部を再編集したものです。


あなたが独りで倒れて困ること30』(著:太田垣章子/ポプラ社)

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