脂肪肝のリスク
結局、低糖質の食事をしても、中年太りの解消にはそれほど効果がないということです。低糖質ダイエットをしても、総エネルギーが総摂取エネルギー消費量を超えないようにコントロールできればよいのですが、それができる人は極めて少ないと思います。
食事において、たんぱく質は重要ですが、動物性たんぱく質、すなわち肉をたくさん食べると、肉の脂(脂質)も一緒に摂ってしまうことになります。
もちろん、アスリートの食事のように、脂質の少ない鶏肉のささみだけ食べるなら、低糖質ダイエットでも効果があるかもしれませんが、誰にでもできることではありません。ですから、私は低糖質ダイエットをおすすめしていません。
もう1つ、低糖質ダイエットをおすすめしない理由があります。それは低糖質の食事を続けると、脂肪肝のリスクが高まるからです。
同じ体重でも、低糖質の食事の人とそうでない人では、脂肪肝の割合が増えるというデータがあります。脂肪肝は、肝硬変のリスクを高めるので、この点からも、中年太り改善のために低糖質ダイエットはおすすめしません。
※本稿は、『科学がつきとめた 中年太りのすごい解消法』(エクスナレッジ)の一部を再編集したものです。
『科学がつきとめた 中年太りのすごい解消法』(著:山田陽介/エクスナレッジ)
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