老化を促進する悪玉物質「AGE」

例えば「肉まん」と「あんまん」なら、肉まんはタンパク質が、あんまんはあんこ=砂糖(糖質)が多く含まれるので、空腹なら断然「肉まん」が良い。

そして三つめの注意点として、老化を促進する悪玉物質「AGE」が多量に含まれていないか。もちろんこれは数値では表せないため、調理法で想像するしかない。

望月氏がこう説明する。

「食品に含まれるタンパク質が糖質と結びついて劣化する反応を『糖化』といい、その時、AGEという悪玉物質が発生するわけです。調理過程で生まれる場合、ホットケーキなどのこんがり焼き色がついたもの、フレンチトーストやカラメルソースをかけて焼いたもの、カステラの茶色のざらめ部分にはAGEが多く含まれていると考えられます」

ほかにも格子状のワッフルの焼き目、どら焼きや今川焼きの皮など……簡単にいえば「加熱していないもの」「茶色くないもの」を選べばいい。

同じチーズケーキでも「レアチーズケーキ」と比べて、焼く「ベイクドチーズケーキ」はAGEが多い。

みたらし団子と草団子を比較すれば、草団子のほうが圧倒的に糖化していない。みたらしの茶色の部分はすでに糖化していて、AGEを多く含んでいるのだ。

 

※本稿は、『老けない最強食』(文藝春秋)の一部を再編集したものです。

 


●「老けない肉ベスト10」は?脂質の高い肉は「老ける」「太る」の原因に。寿命を延ばすには「高タンパク質な肉」を

●起床後1時間以内のタンパク質摂取で、筋肉が衰えるのを防ぐ。朝に食べることで吸収率がアップする食材とは?


老けない最強食』(著:笹井恵里子/文藝春秋)

見た目の若さには、日々の食事が関係していた!

近年、様々な研究でわかった食べ物と見た目の加齢の関係。

主食、肉、魚、野菜&果物、乳製品――何をどう食べたら老けないのか?

各食品のスペシャリスト40人に徹底取材、最新の研究結果を盛り込み科学的データから紹介する「若さを取り戻すための食事術」。