組織への信頼低下

会社・組織との関係に関する価値観についても30代・40代との違いが出ていた部分である(図表2)。

【図表2】会社・組織との関係に関する価値観(世代別)(あてはまる計)<『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか “ゆるい職場”時代の人材育成の科学』より>

「何か違う」と思ったら会社を辞める、ハラスメントや不正があれば相談する、ハラスメントや不正があれば会社を辞める、の3項目ともに「あてはまる」と回答した割合は10代が最も高かった。

『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか “ゆるい職場”時代の人材育成の科学』(著:古屋星斗/日経BP 日本経済新聞出版)

米国の若手の離職調査において、企業の利益追求に対する共感が低下していることが指摘されている。

その対応として「パーパス経営」が叫ばれる昨今、社会性の高い企業活動が期待されるなかで、経営姿勢への違和感や不正・ハラスメントなどの職場倫理への疑問が、組織への信頼低下につながりやすいことが確認でき、具体的な行動に出る可能性が高いという点で、人と組織の関係性は変わりつつあると言える。