あなたが目にするものを表現する

人間は常に変化し、成長します。とりわけ子どもはそうです。

だから判定して断ずるよりも、あなたが目にするものを表現し、高く評価する言葉を口にするほうがずっといいのです。

たとえば、こんなふうに言いましょう。「あなたがその計算にすごく集中しているのが、とてもいいと思った」。

これはただ「算数が得意なのね」と言うよりずっといいのです。

同様に、単に「いい絵だね」と言うのではなく、「よく考えて描いてあるね、感心したよ。家が笑っているみたいに見えるところが好きだなあ。楽しい気持ちになれる」と伝えましょう。

努力を褒め、あなたが見たものや感じたものを表現して子どもを励ますのです。

高く評価できる具体的なポイントを見つけて言葉にすれば、「いいね」のような型どおりの判定よりずっと励みになります。

たとえ1ページ丸ごとぐちゃぐちゃの汚いノートでも、ある1文字が完璧に整っていたら、「この字がきれいに書けてるところが気に入ったよ」と言えばいいのです。

きっと次にはきれいな文字がもっと増えるでしょう。

※本稿は、『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』(日経BP 日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。

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