わずか3秒の歌唱が『レ・ミゼラブル』につながった

役者や歌手として何のキャリアもない人間が、なぜそんな大きな舞台から声をかけてもらえたのかーー。そのきっかけは、2年前のある出会いにあったのです。

私が入学した上智大学には、帰国子女だけを集めた英語のクラスがありました。自己紹介で「歌が好きです」と言ったら「一節歌ってみせてよ!」と言われたので、高校時代にコーラス部で歌っていたイタリア語のアリアを3秒ほど披露したんですね (と、数秒美声を披露)。

その時、ほんの一瞬の出来事だったにも関わらず、私の歌声を記憶してくれていた先輩がいたのです。

その先輩は2学年上で、後に『レ・ミゼラブル』のオーディション担当者と知り合いになられた女性。

「エポニーヌ役がなかなか決まらない。誰か歌の上手い子を知らない?」という話になった際、先輩が「そういえば、大学の授業でめちゃくちゃキレイな声で歌った子がいましたよ。連絡先はわかりませんが、新妻聖子という変わった名前だったから覚えています」と、私を推してくれたのです。

貴重!会見で実現した2人のレイチェル・マロンの共演。右はWキャストのMay J.さん。新妻さんが「ユニットを組もうかな」と思ったくらいの抜群のハーモニーを披露

ネット検索をしたところ、ブランチリポーターとして活動していたのでヒットした。もし就職していたら検索には出てこなかったと思うので、本当にラッキーでした。

「新妻聖子」という名前は姓名判断の画数的にも最強で、18歳でオーディションを受け始めた頃から「絶対に本名で活動したい」という強いこだわりがありました。

本名のままブランチに出ていたおかげで見つけてもらえたので、「芸名にしなくて良かった~!」と思いましたね。(笑)色んな「もしも」が繋がって、人が何かに導かれる時は、こんなふうに収まるべき場所にスポッと収まるものなのだなと実感しました。