綿貫さん「電話を取るのが恐怖になるほど、バス営業所にかかってくる苦情の電話は多い」(写真提供:Photo AC)

 

バスの運転士不足が叫ばれる中、路線バスを減便する動きが全国各地でみられています。日本バス協会によれば、12万1000人の運転手が必要なのに対し、現状11万1000人とすでに1万人不足しており、その不足は今後さらに拡大していくそうです。一方、バスの運行管理者の経験を活かし、交通系YouTuberとして活動しているのが綿貫渉さんです。その綿貫さんいわく「電話を取るのが恐怖になるほど、バス営業所にかかってくる苦情の電話は多い」そうで――。

苦情電話

電話を取るのが恐怖になるほど、バス営業所にかかってくる苦情の電話は多い。

鉄道やバスでの苦情といえば、実際に利用している乗客から寄せられるものというイメージがあるだろう。その通りではあるが、バスではそれ以外の人から苦情が来ることも意外と多かった。特に多いのはクラクションについてである。

バス停付近で路上駐車している車にバスの存在に気づいてもらうためにやむをえずクラクションを鳴らすことがあるが、そうすると路上駐車している車のドライバーから「クラクションを鳴らされた、煽(あお)られた」と苦情が入ってしまう。

こちらに非がある内容ではないが、苦情が入った以上は対応しなくてはならない。

効率良く業務を行うためには苦情が入らないのが一番だから、結果として、同様の状況ではクラクションは使わずにやり過ごすのがベストになってしまう。