単純泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉

【単純泉】

成分含有量が一定に達していない温泉で、湯あたりしにくく、最もシンプルな浴感です。とはいえ、入浴剤を入れた自宅のお風呂より基本的には成分は濃いので、「効果が薄い」わけではありません。

無味無臭で透明、さらさらした浴感が多く、老若男女だれにでもおすすめできる温泉です。だからか、各地の“名湯”といわれる温泉も、この単純泉が多いのです。

『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(著:永井千晴/幻冬舎)

◆泉質別適応症(浴用)
自律神経不安定症、不眠症、うつ状態

◆主な温泉地
鬼怒川温泉(栃木)、越後湯沢温泉(新潟)、下呂温泉(岐阜)、箱根湯本温泉(神奈川)、道後温泉(愛媛)、湯布院温泉(大分)

【塩化物泉】

名前の通り、塩分の濃い温泉です。海の近くに湧いていることの多い温泉で、保温効果が高く、湯冷めせずぽっかぽか。無色透明なものもあれば、ほんのり茶色や緑色に濁っている場合も。

◆泉質別適応症(浴用)
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症

◆主な温泉地
定山渓温泉(北海道)、秋保温泉(宮城)、和倉温泉(石川)、熱海温泉(静岡)、城崎温泉(兵庫)、皆生温泉(鳥取)、指宿温泉(鹿児島)

【炭酸水素塩泉】

皮膚の角質や毛穴の汚れを取り、表面をなめらかにすることから、「美肌の湯」と呼ばれる泉質です。

その分、水分が蒸発して乾燥しやすくなるので、湯上がりの保湿をしっかり行ったほうがよい泉質でもあります。無色透明なものもあれば、白く淡い色がついたもの、茶褐色のものなど様々。

◆泉質別適応症(浴用)
きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症

◆主な温泉地
東鳴子温泉(宮城)、龍神温泉(和歌山)、湯村温泉(兵庫)、嬉野温泉(佐賀)、妙見温泉(鹿児島)