硫酸塩泉、硫黄泉、酸性泉
【硫酸塩泉】
硫酸塩泉の中で、成分含有量によりさらに3種類に分かれるのですが、ざっくり「傷の湯」「脳卒中の湯」といわれ、きりきずや動脈硬化予防によいとされています。
また、うるおいや弾力を与える効果が期待されることから美肌の湯ともいわれます。個人的には、特有のダシっぽいにおいがとても好きです(芒硝泉のにおいといわれています。形容しがたいにおい……)。
◆泉質別適応症(浴用)
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
◆主な温泉地
浅虫温泉(青森)、法師温泉(群馬)、山代温泉(石川)、玉造温泉(島根)
【硫黄泉】
成分含有量により「硫黄型」と「硫化水素型」に分かれます。よくたまごの腐ったようなにおいと評されるのは、硫黄そのものではなく硫化水素ガスのこと。
山に湧く温泉が多く、無色透明から乳白色、緑色までさまざま。あのにおいを嗅ぐと、「温泉に来た〜!」という感じがします。
◆泉質別適応症(浴用)
耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症
◆主な温泉地
登別温泉(北海道)、高湯温泉(福島)、万座温泉(群馬)、塩原温泉(栃木)、月岡温泉(新潟)、野沢温泉(長野)、白骨温泉(長野)、霧島温泉(鹿児島)
【酸性泉】
名前の通り、酸の強い温泉のこと。殺菌力が高く、皮膚疾患によいとされています。刺激が強いため、肌の弱い人はシャワーなどで洗い流したほうがよいでしょう。ぴりりとくる浴感は酸性泉ならでは。実際に酸っぱいにおいもします。
◆泉質別適応症(浴用)
アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症
◆主な温泉地
酸ヶ湯温泉(青森)、玉川温泉(秋田)、蔵王温泉(山形)、岳温泉(福島)、草津温泉(群馬)、明礬温泉(大分)