「泉質」は含まれている成分の種類と量によって決まるそうでーー(写真提供:Photo AC)
訪れた温泉は約500湯、女ひとりで温泉を巡りまくっているという永井千晴さん。旅行情報誌編集部で働いた経験を活かし、現在は「温泉オタク会社員」としてブログなどで温泉情報を発信しています。その「温泉オタク会社員」こと永井さんが温泉の楽しみ方を紹介する当連載。今回のテーマは「ざっくり把握したい泉質」です。

泉質で選ばなくていいけど、ざっくり把握する

温泉は、含まれている成分の種類と量によって、「泉質」が決まります。法律によって定められているもので、何度か改訂もされてきました。2020年時点では、10種類の泉質があります。

泉質ももちろん見ますが、それよりも大事なのは、湯船に注がれている温泉の状態。

最も一般的な泉質は「単純泉」というのですが、それひとつとっても、個性的ですばらしい湯もあれば、塩素のにおいがして鮮度がよくなく、ちょっぴり残念な思いをする湯もあります。

だから、平たくいってしまえば、「泉質で温泉は選べない」のが、私の考え。

それよりもレビューやレポートに書いてある温泉の状態を踏まえて、行くかどうかを判断していくのが間違いないと思います。

とはいえ、泉質がまったく意味をなさないわけではありません。ざっくり特徴を把握するのも大切です。私の独断と偏見による見方も交えて解説していきます。