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昨年は、モトザワ自身が、老後の家を買えるのか、体当たりの体験ルポを書きました。その連載がこのほど、『老後の家がありません』(中央公論新社)として発売されました!(パチパチ) 57歳(もう58歳になっちゃいましたが)、フリーランス、夫なし、子なし、低収入、という悪条件でも、マンションが買えるのか? ローンはつきそうだ――という話でしたが、では、ほかの同世代の女性たちはどうしているのでしょう。今まで自分で働いて自分の食い扶持を稼いできた独身女性たちは、定年後の住まいをどう考えているのでしょう。それぞれ個別の事情もあるでしょう。今回からしばらく、「老後の住まい問題」について、1人ずつ聞き取って、ご紹介していきます。

前回「アラ還、シングル、終の棲家探しはどこへ行く?家を失い、行政サービスから零れ、「透明な存在」にならないために」はこちら

老後の家がありません!みんなはどうしてる?

会社を定年退職したら、ただの無職のシングル女性になっちゃうのよ。マンションを買うなら会社員のうちよ――。

こんなふうにアドバイスしてくれる先輩女性がいたことが、名和田祥子さん(仮名、57歳、東京都内在住)にとってはラッキーでした。それまで賃貸暮らしだった祥子さんはつい1ヵ月ほど前、老後を暮らすためのマンション探しを始めました。でも、いきなり、ローンの壁にぶつかりました。

「どうしよう~。お先真っ暗~」

短大を卒業して就職してからこの方、35年以上、ずっと給与振り込み口座にしてきた某メガバンクが、いきなり、祥子さんの住宅ローンの事前審査を落としてきたのです。ローンが借りられないなら、マンションなんて買えません。

「ショック~。ずっと使っていた銀行なのに~」