中医学的 春分の暮らしかた

・心と身体の状態

昼と夜の長さがほぼ同じとなる春分――。

この頃から夏至(6月21日頃)まで、昼がどんどん長くなっていきます。

中医学では、春分を「陰陽」が転化する時期とし、活動と睡眠などの“陰と陽のバランスをととのえること”を、もっとも大切な養生と考えます。

寒暖差や気圧の変化のみならず、新生活に向けて環境も変化する時期なので、自律神経が乱れやすく、体調不良が出やすいときです。

変化に適応しようと頑張りすぎず、こころと身体をうまくクールダウンしながら、揺らぎの時期を乗り切っていきましょう。

『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)

・起こりやすい不調

春分の時期は、寒暖差、気圧、環境の変化……。

いろいろな変化によって自律神経系のトラブルが出やすい春分の時期は、とくに動悸・発汗・睡眠トラブル・血圧不安定などに見舞われる人が多いでしょう。

とにかく心身が、大きな季節の変わり目のさまざまな“変化”に適応しようとするため、交感神経が優位になりがち。

身体を守るためにエネルギーを消耗しやすくなるので、“夏バテ”ならぬ“春バテ”に陥ることも少なくありません。

立春以降、引き続きですが、メンタルも不安定になりがちです。