今を快適に過ごしてくれたら
ときどき子どもが着てくれない服が出てきますが、着たくない理由を明確に言ってくれるので、バイヤーとしての私のセレクトもだんだん上達してきました。
子ども服をついたくさん買ってしまうのは、洗い替え用に6セットは持っていないと回らなかった保育園時代の名残かもしれません。小学生以降は乳幼児の頃と違い、6セットもあると組み合わせの掛け算が増えて、子どもは迷いやすくなります。
水玉×ボーダーのようなちぐはぐなコーディネートを「それ恥ずかしいよ」と子どもを否定して着替えさせることになったり、「今日はどれを着たらいい?」「後ろボタンがとめられない」など親が巻き込まれたり……。
子どものうちは、今しかできない子どもの活動(勉強や遊び)に時間を使ってほしいから、少しでも服に煩わされる時間が減ったらいいなという思いもあり、少数精鋭を取り入れています。
早い子だと小学校高学年から、遅い子でも中高生になったら自分でお店に売っている服を選ぶようになり、失敗もしながら、ひとり立ちしていくのでしょう。
先々、いざとなったら「服は少なくてもやっていける」という体験が役に立つかもしれないし……立たないかもしれませんが(笑)。今を快適に過ごしてくれたらいいなと思っています。
※本稿は、『これからの人生を豊かにする 時産 時間と心に「余白」が産まれる暮らし方』(文藝春秋)の一部を再編集したものです。
『これからの人生を豊かにする 時産 時間と心に「余白」が産まれる暮らし方』(著:マキ/文藝春秋)
共働き、子育て中でも、時間に追われずにやりたいことができる!
時産とは、忙しい毎日に「しないこと」を増やして少しずつ余白の時間を作り、その時間を休息や「本当にやりたかったこと」に使うこと。
時産アドバイザーとしても活動するマキさんが、その考え方から暮らしへの取り入れ方まで、カラー写真や図表を用いてわかりやすく解説します。