環境省が公開している「花粉症環境保健マニュアル2022」によると、約3人に1人がスギ花粉症と推定されるそう。そんな花粉症の症状の一つに目の痒みがありますが、「目を掻いてしまうと網膜剥離になりやすい」と話すのは、眼科専門医・医学博士の平松類先生。今回は平松先生に「目のトリセツ」について解説していただきました。先生いわく、「白内障の手術でも老眼を治すことができる」そうですが――。
老眼は目薬で治せる?
若い頃、メガネなしで過ごしていた人は、老眼鏡をつけるのを嫌がるようです。近視のメガネをしている人でも、老眼になっているのに遠近両用メガネにしないで、メガネをつけたり外したりしてがんばっている人もいます。
そういう人は、老眼を治す薬があったらいいなと思うのではないでしょうか。
実はアメリカでは老眼治療薬(点眼薬)が、FDA(米国食品医薬品局)で認可されています。
日本でも同じ薬が眼科で処方されているのですが、「老眼に効く目薬をください」といっても出してもらえません。
この目薬は、もともと緑内障の薬です。ですから日本人でも緑内障と診断されれば出してもらえる可能性があります。