2024年3月10日から開催中の大相撲大阪場所。「荒れる春場所」の言葉通り、上位陣がバタバタ、横綱も休場に…。『婦人公論』愛読者で相撲をこよなく愛する「しろぼしマーサ」が今場所もテレビ観戦記を綴ります。
嵐の春場所
「荒れる春場所」といわれるが、7日目に横綱・照ノ富士が休場し、中日8日まで毎日4大関の誰かしらが負けて大荒れだ。
中日に8戦全勝で勝ち越したのは新入幕の前頭17枚目・尊富士(たけるふじ)、1敗で追うのは幕内2場所目の前頭5枚目・大の里だ。2人とも出世が早くて髪が伸びるのが間に合わず大銀杏が結えないため、尊富士は髷で、大の里はざんばら髪で登場している。
昭和の横綱・輪島はざんばら髪の時代にパーマをかけていたが、大の里は鬢付け油をつけているのかストレートな髪だ。尊富士と大の里は、前進あるのみの相撲を取り、今後白星を重ねれば、「嵐の春場所」になる。上位陣は大銀杏のキャリアを示す貫禄を発揮して欲しい。
8日目のNHKテレビの正面解説は金星を史上最高の16個獲得した元関脇・安芸乃島の高田川親方で、「尊富士と大の里が台風の目ですね」と語っていた。