2024年3月10日、大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)で始まった大相撲大阪場所もいよいよ千秋楽。新入幕力士の歴史的快挙は見られるのか?『婦人公論』愛読者で相撲をこよなく愛する「しろぼしマーサ」が今場所もテレビ観戦記を綴ります。
予想もしなかった展開に
大相撲春場所は14日目の取組を終え、2敗となった新入幕の前頭17枚目・尊富士の単独トップに変わりがない。しかし、尊富士は、元大関で前頭筆頭・朝乃山に寄り切られて負けたうえに右足に怪我をしてしまい、車椅子で花道を帰り、その後、救急車で運ばれるという予想もしなかった展開になった。
1敗差の3敗で追うのは、幕内2場所目の前頭5枚目・大の里ただ1人である。
新入幕が優勝するのは1914年(大正3年)5月場所の両國(元関脇)以来110年ぶりで、大相撲史上に残る尊富士の偉業達成と優勝のゆくへは、千秋楽に持ち越された。
千秋楽の尊富士の対戦相手は前頭6枚目・豪ノ山、大の里は大関・豊昇龍と対戦する。
尊富士が無事に出場できるかも心配だ。
尊富士は初土俵から所要9場所で入幕となり、髪が伸びるのが間に合わず関取に許される大銀杏が結えず髷で、大の里も出世が早くて大銀杏が結えずざんばら髪で、幕内力士たちと対戦している。