何が起きるか分からない大相撲は、人生と同じ
尊富士は場所前に右の脇腹が肉離れをしたとのことで、「井」の形にテーピングをして連日登場している。今度は優勝を前に足なのかと、気の毒になった。どの場面で怪我をしたのか?と、芝田山親方と佐藤アナウンサーはあれこれ考えを巡らせていた。
予想もしない事態は、尊富士と朝乃山の対戦前にもあった。
大阪出身の前頭筆頭・宇良が登場すると、連日観客の皆さんは大声援。宇良はいつものように面白い相撲をみせて大奮闘。14日目の対戦相手は前頭4枚目・平戸海で、宇良が勝ったと思ったが、物言いがついた。
協議の結果は、宇良が平戸海の髷をつかんだとして反則負けとなってしまった。観客の皆さんの「エッ、エッ~」という驚きの大合唱が聞こえた。相撲の流れでそうなってしまうのに、残念な結果になった。宇良は負け越しが決まってしまった。
さらに、14日目で残念だったのが大関・貴景勝の休場。13日目の琴ノ若との熱戦で勝利してカド番は脱した。しかし、右の大胸筋と場所前から悪かった頸椎を痛めた。そのため大関・霧島が不戦勝となったが、霧島は4勝10敗という心配な成績である。
私は7勝7敗で千秋楽に臨む元大関の前頭10枚目・正代と前頭11枚目・佐田の海の勝利を祈るばかりである。この2人の深い魅力に気づき応援しているので、もっと早く白星を獲得して欲しかった。
何が起きるか分からない大相撲は、人生と同じだと14日目に改めて感じた。