女優、ファッションデザイナーから監督へ
彼女の映画界のキャリアは女優スタート。父が作った大作『ゴッドファーザー』の初回に洗礼を受ける男の子として出演。『ゴッドファーザーPARTIII』では、体調不良で降板したウィノナ・ライダーの代わりに、主人公マイケルの娘を演じ、本格女優デビュー。日本公開は1990年、私が25歳の時だ。
ところがその演技が酷いと批評家に酷評され、「彼女の出演でこの映画が台無しになった」とまで言われる騒ぎになった。
当時18歳だった彼女には大変な打撃だったろうし、その裏にはコッポラ監督と映画会社の確執があったと、後にコッポラ自身がインタビューで答えている。
あまりの叩かれようだったので、うら若き娘さんはそのまま活動停止してしまうのではと思ったが、その後、女優もしながら監督にも挑戦、ファッションデザイナーもするなど精力的に活動を継続。2003年に監督した『ロスト・イン・トランスレーション』では脚本賞を受賞し、監督としての地位を確かにした。