衣装をキャリーケースに詰めて営業へ向かう芸人・おばあちゃん(写真:『ひまができ 今日も楽しい 生きがいを - 77歳 後期高齢者 芸歴5年 芸名・おばあちゃん』より)
厚生労働省の調査によると、2023年6月時点で70歳以上まで働ける制度がある企業は約10万社とのこと。社会が「人生100年時代」に向けて変化する中で、自発的に働く高齢者の方もいます。今回紹介するのは、77歳で芸歴5年の若手芸人「おばあちゃん」。おばあちゃんは「認知症でも詐欺被害でも孫の付き添いでもありません」と言っていて――。

認知症でも詐欺被害でも孫の付き添いでもありません

NSCの合格通知が届き、まずは主人に報告です。

「お父さん、私は吉本に行くことにしたよ」

「ああ、そうかい。吉本は老人ホームも作ったのかい」

「いやいや違うよ、お笑いの勉強をするんだよ」

「今さらお笑いの勉強かい? お前自体がもうお笑いじゃん」

そんな会話を交わしました。でもそれで、あっさりと報告終了です。

主人はこれまでの長い結婚生活で、私が何かやると決めたら絶対に実行する人間だとよく知っているので反対はしません。

「協力はしないけど邪魔もしないよ」というスタンス。とは言いつつも、自分のできる範囲で協力してくれています。ありがたいですね。