振り込み詐欺
入学までのてんやわんやはまだまだ終わりません。
今度は、数十万円の学費を支払うために銀行へ向かいました。窓口で通帳を渡し、「学費の振り込みをお願いします」と伝えると、「この通帳は誰のものですか?」と担当者。
「私のものです」
「学校に通われるのはお孫さんですか?」
「いえいえ、私です」
「えっ!? カルチャーセンターみたいなところですか?」
「ううん、違いますよ」
「何の学校ですか?」
「お笑いです」
「お笑いの学校って、何をするんですか?」
「よく分からないんですけどね、お笑いのことを教えてくれるって言うんで」
普通、振り込みをするだけでそこまで細かく確認しないですよね。
その上、私の説明も的を射ない。きっと担当者は振り込み詐欺に遭っていると慌てたはず。
「ちょっとお待ちください」と窓口から奥に引っ込んで、支店長らしき人のところへ行きました。
ほかにも複数の銀行員が私を見ながら、ひそひそと何かを話している。その時は私もまさか詐欺を疑われているとは思っていなかったので、ニコニコしながら見返したりして。呑気(のんき)なものですよね。
そして、再びさんざん話を聞かれてから、合格通知書も持参していることを思い出した。合格通知書には名前も住所も記載されているので納得してもらえ、ようやく30分以上かかって無事に振り込むことができました。