実験

もう一つ試していただきたいのは、千円で買った材料で何が作れるかです。

わたしは百均グッズでキッチンをリメイクし、三段ラックに扉を付け、100円の布でエプロンやブラウス、帯まで作りました。

『73歳、月5万円でますます快適! 「ちょうどいい」を自分で創る ごきげんプチプラ生活』(著:紫苑/廣済堂出版)

料理では焼きサバと味噌汁、副菜に小松菜と豆腐の煮物……。肉料理なら、鶏むね肉に塩で味付けしてレンジで焼き、じゃがいもと人参でポテトサラダ……。それでも余るはずです。

もちろん、食材だけで料理ができるわけではなく、ここに味噌、醤油、塩、味醂、ごま油などの調味料を足していくわけですが、最初の実験は、今ある調味料を使って作ってみてください。それで何日くらいいけるか。

ただし、千円で長い日数を持たせることが目的ではありません。自分の適量がどのくらいで、それがどのくらい持つか、それを知るための「実験」です。

そして千円の威力、偉大さを知ってください。

この千円の偉大さを知ることで、ときには牡蠣、サーモン、エビ、鯛……いつもと違う食材でバラエティを持たせています。

生活に十分なバラエティを加えてくれる額、それが千円なのです。

それがわかってから、余計にムダな千円は使わなくなりました。カフェで使う千円で「より豊かな食材が買える」と思うからです。