食べるという行為の効果

強いストレスや不安を感じているときほど、食べ過ぎてしまう自覚がある人も多いでしょう。イヤなことや強い不安を感じた日は、それを感じつづけるのはしんどいものです。

そこで、そこから意識を他のものに向けようと、ナイトくんが働きます。

『わたしが「わたし」を助けに行こう ―自分を救う心理学―』(著:橋本翔太/サンマーク出版)

そのためには、自分に何か別の刺激を与えることで、不安、イヤな感覚、ストレスを誤魔化すのが、一番即効性があって楽なので「食べ物」を使います。

食べるという行為は、味覚・嗅覚を刺激します。特に味の濃いもの、甘いものやスナック菓子などは、刺激が強いので、より強く、不安やストレスから意識を逸(そ)らすことができます。

また、それらによって血糖値が急激に上がるので、一時的に気持ちが高まったり、充足感が得られたりします。

三大欲求のひとつが埋まるので、さまざまな神経伝達物質が脳内に放出されて満たされた感じがしますし、それによってイヤな感情や感覚を忘れることができます。一時的に気持ちが落ち着き、ほっとします。