普段穏やかな人が切れると、なぜ怖い?

そして、肝は木属性で、「曲直(きょくちょく)」の性質があります。

どういうことかご説明します。

(写真提供:Photo AC)

植物の種をまいて芽が出てくるとき、基本的に曲がっていますよね。少しずつ真っ直ぐになって、伸びていきます。

しかし、真っ直ぐになろうとするときに、邪魔があって、外に出られなくて、思うように伸びることができなかったとします。でも、外に伸びていこうとする勢いは止まらない。そうなると、外に出ようとする力が溜まってしまいますよね。

これが最終的に爆発して、「怒り」となって勢いよく放出されてしまうわけです。

なので、怒るときの人って、大体、色々溜めすぎたときが多いです。

それで、「肝」の気が長期的に滞ると、イライラしやすくなったり、怒りん坊になったりするんですね。

怒りは、気を上に上らせる働きがあります。実際、日本では「怒髪(どはつ)、天を衝(つ)く」という言葉がありますよね。とりあえず、上に外に行く勢いがすごいんです。