高齢者施設は、修道会の暮らしに似ているように感じます

ですから、食事のときはたくさん会話をします。食事は、生きていく楽しみを共に味わう場ですから。

おなじ釜の飯を食うという言葉があるように、楽しくいっしょに食事をすると、なぜか心を許し合えて、まるで人生の苦楽を共にしたような気がするものです。

(写真提供:Photo AC)

修道会で私といっしょに生活をしている人たちは、多くが海外で生活した経験を持っています。海外では食事中のコミュニケーションをとても大切にします。

高齢者施設は、それぞれが個室で時間を過ごし、食事や活動はほかの入居者と共にするという生活スタイルですから、目的は違えど修道会の暮らし方に似ているように感じます。

私は、講演の予定が延期になったりして時間ができると、「なにをしようかしら」と考えます。

そんなときは、修道会の食事メニューに彩りを添えられたらという気持ちで、インターネットで料理のレシピを検索します。

先日は「なすと鯖缶の煮物」をつくりました。食卓でみなさんと「こんなメニューを見つけたのよ」なんて会話をしながら食事をしていると、栄養以上のエネルギーをもらっています。