(写真提供◎photoAC)
快適で心地よい暮らしを探究し続けてきた阿部絢子さん。人生の後半に突入したら、衣食住や人づきあいなどを見直して、残り時間は「自分のために使うべき」と言います(構成=浦上泰栄 イラスト=宮下和)

人生の残り時間を「やりたいこと」に使う

私は、人生の時間は5段階に変化すると考えています。第1期は5~20歳で、生きるための基礎をつくる時。第2期(20~30代)は、社会人として成長する時間。次は、知力や社会での影響力を発揮するハイライト期(40~50代)。そして、私がいる第4期(60~70代)は、人生の最終章である第5期(80代以降)を迎える前の貴重な残り時間です。

子育てや仕事から解放され、「人生の最後にやっておきたいこと」に取り組むなら、心身ともに自由がきく今しかありません。義理のつきあいで時間をムダにし、何も考えず以前と同じ方法で家事をしていたら、時間はあっという間になくなってしまう。

以下に、人生の残り時間を楽しむために私が実践している「家事、習慣、お金、人づきあい」のアイデアをお伝えします。少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

 


【習慣】ファッションの定番スタイルを決める

衣類の数や種類が多いと、手入れに時間やお金がかかるし、収納場所も必要になります。

以前はクローゼットに入りきらないほど洋服を持っていましたが、今はジャケットとジーンズを定番のスタイルに決め、着ないものは処分しました。

ボトムがカジュアルなぶん、ジャケットにはこだわって、お気に入りの洋品店でオーダー。

出番が少ない服をたくさん持つより、自信を持って着られる服を何枚か揃える。そのほうが迷わないし、心も豊かになると思います。