牛頭天王信仰
疫病を鎮める神さま仏さまとしては、感神院祇園社(現八坂神社)に祭られた牛頭天王が信仰されました。
天王は薬師如来の化身であり、日本のスサノオ神でもあります。平安時代にさかんに信仰されるようになり、信仰の効果としては、夏に流行しがちな疫病を鎮めてくれる、とされました。
牛頭天王の物語は平安、鎌倉、室町と、時代とともに物語性豊かに作られていった模様です。
ドラマとは直接の関係を持たないので省きますが、蘇民将来とか茅の輪くぐりとか、現代の神事と密接な関係が後に創作されていますので、興味を持たれたら調べてみて下さいね。
『「失敗」の日本史』(著:本郷和人/中公新書ラクレ)
出版業界で続く「日本史」ブーム。書籍も数多く刊行され、今や書店の一角を占めるまでに。そのブームのきっかけの一つが、東京大学史料編纂所・本郷和人先生が手掛けた著書の数々なのは間違いない。今回その本郷先生が「日本史×失敗」をテーマにした新刊を刊行! 元寇の原因は完全に鎌倉幕府側にあった? 生涯のライバル謙信、信玄共に跡取り問題でしくじったのはなぜ? 光秀重用は信長の失敗だったと言える? あの時、氏康が秀吉に頭を下げられていたならば? 日本史を彩る英雄たちの「失敗」を検証しつつ、そこからの学び、もしくは「もし成功していたら」という“if"を展開。失敗の中にこそ、豊かな"学び"はある!