(写真提供:Photo AC)

大石静さんが脚本を手掛け、『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。第二十話は「望みの先に」。花山院(本郷奏多さん)の牛車に矢を放った一件で、伊周(三浦翔平さん)と隆家(竜星涼さん)に厳しい処分を命じた一条天皇(塩野瑛久さん)。さらに、定子(高畑充希さん)は内裏をでることを命じられ――といった話が展開しました。一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生が気になるあのシーンをプレイバック、解説するのが本連載。今回は「女房」について。この連載を読めばドラマがさらに楽しくなること間違いなし!

定子の身を案じる女房・ききょう

第二十話のラストにて、定子の身を案じた女房・ききょうは、まひろとともに中宮定子の屋敷へと潜入しました。

庭に隠れて様子をうかがっていると、検非違使たちが屋敷へ突入。絶望の淵に立った定子は短刀を持ち出すと、その場で自らの髪を切り落とした…という衝撃的な話が展開しました。

次話予告では「春はあけぼの」の一節も登場し、ネット上では「いよいよ枕草子爆誕!」との声も。

そこで今回は今さらながら、「女房」という身分について考えてみたいと思います。