感覚のズレがめまいを起こす
めまいをわかりやすくいえば、「自分や自分の周囲が動いていないにもかかわらず、動いているように感じる感覚異常」です。
こうした感覚異常、感覚のズレを引き起こすのは、内耳の障害だけではありません。
めまいが起こるメカニズムを、もう少し詳しく見ておきましょう。
私たちは、動いているときも止まっているときも、常に自分と周囲との関係を感じ取って、安定した姿勢や動作を保っています。この機能を「空間見当識(くうかんけんとうしき)」といいます。
この空間見当識にトラブルが起きたとき、感覚のズレとしてのめまいが生じます。
内耳から得られた平衡感覚に関する情報は、前庭神経という神経を通って脳へと伝えられます。
それ以外にも、脳に伝えられる情報があります。それが、以下の3つです。
・目によって認識される情報(自分がいる位置に関する情報)
・足裏や筋肉などからの情報(状況に合わせて体を動かす感覚情報)
・意思とは無関係に働き、内臓や血管の働きを支配している自律神経からの情報(ストレスや疲労の状態をキャッチする情報)
内耳の平衡感覚も含めて、これらのルートから届く情報によって、脳は「自分の体が安定した状態に保たれている」ことを把握します。
この3つのルートからの情報にズレが生じたときに、めまいが起こることになります(情報を受け取る側の脳自体に問題があり、それがめまいを引き起こすことがありますが、ここでは脳自体の問題は措いておきます)。
※本稿は、『フワフワするめまいを治す最強の食事術 名医が教える新しいめまい撃退法』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
『フワフワするめまいを治す最強の食事術 名医が教える新しいめまい撃退法』(著:坂田英明・神崎晶/徳間書店)
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