(書影:講談社)
24年5月6日、東京ドームにて、マイクタイソン以来34年ぶりとなるボクシングのタイトルマッチが開催。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥選手(大橋)が、元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ選手(メキシコ)に6回TKO勝ちをおさめました。「日本ボクシング史上最高傑作」とも呼ばれる尚弥選手をトレーナーとして、そして父として支えてきたのが真吾さんです。今回、その真吾さんが自身の子育て論を明かした『努力は天才に勝る!』より一部を紹介します。

井上家の「強さの秘訣」

我が井上家に「強さの秘訣」があるとすれば──。

それは「リビング」なのかもしれません。

井上家では頻繁に家族会議が開かれます。リビングにある大きな木のテーブルで語り合うのです。

全員参加で開かれるときが多いですが、個別のときもあります。家族会議の目的は、子どもたちが今何を考え、目標はどこにあり、どのような壁があるのか、などを把握することにあります。

子どもたちのことは会話をしなくとも、しぐさや表情でわかるものです。けれどもときには言葉を交わすことで、よりしっかりと意思を確認することができます。会話を交わすことで目標や悩みもわかり合えます。