「いいぞ。何ができるかわからんが二、三日待っとくれ。あちこちにいろいろ訊いてみるからな」
「あの」
「なんだい」
「訊いといて何なんですけど、もしこのことで西森さんにご迷惑が掛かったりするなら、それもとても困るんですけど」
言ったら、笑った。
「気にせんでもいい。もう自分の年も忘れちまう老い先短い老人だよ。何があろうと大往生だし、そもそもこんな老人があれこれ動いても誰も気にしたりはせんよ。電話して訊くだけだ。心配せんでいい。若いもんに頼られるっちゅうのは、楽しいんでな」
大丈夫だ、って僕の肩を叩いた。
「それで、連絡はここにすりゃあいいな? 店長さん」
「はい、ここにお願いします」
「わかった。待っとれ。できるだけやってみっから」