一番被害を受けた作物
森永 一番被害を受けたのがスイカ。スイカって、水がなくなると、ボンッて割れるんです。2023年は夏まで絶好調で60個近くできていたんですけど、猛暑で半分が割れてしまいました。
鈴木 それは水を補給してももう間に合わないんですか。
森永 水を補給したんですけど、自転車で運ぶから、1日に撒けるのはせいぜい100リッターぐらいが限度なんです。
それくらいじゃぜんぜん足りなかったんですよ。もっとトン単位で撒かないといけないぐらい、土がカッサカサになっちゃってて。
私が農業の素人だからそうなったのかと思ったんですが、本業の農家に聞いても似たような状況だったようです。
※本稿は、『国民は知らない「食料危機」と「財務省」の不適切な関係』(講談社)の一部を再編集したものです。
『国民は知らない「食料危機」と「財務省」の不適切な関係』(著:鈴木宣弘・森永卓郎/講談社)
世界のどこかで有事、異常気象、天変地異が起きれば最初に飢えるのは日本、そして東京、大阪が壊滅する。
気骨の農業学者と経済学者が命を懸けてこの国の危機を訴える。