一挨一拶

いつも元気な人が、その日に限って声が沈んでいることもあります。

「調子が悪いのかな」と気に留めて、そっとしておいたり、気になったら、あとでさりげなくお茶に誘ったり……と、相手の状態がわかることで、スムーズにつき合える。

相手に“気”を向けるから、“気づく”ことができるのです。

気を向けなければ、無視やぶつかり合いから「気をつけろ!」となるはずです。

挨拶はもともと「一挨一拶(いちあいいっさつ)」。禅の修行をするお坊さん同士が、相手がどのくらい悟っているかを確かめる禅問答からきています。当初のあいさつは真剣勝負でした。

すれ違う人でも「こんにちは」と、気にかけて声をかけた瞬間から、互いに影響し合う関係が始まります。

自分からにっこり心を開いていることで、空気が変わり、相手の表情も変わります。

せっかくなら、互いに心地いい関係を築きたいものです。

※本稿は、『センスいい人がしている80のこと』(扶桑社)の一部を再編集したものです。


センスいい人がしている80のこと』(著:有川真由美/扶桑社)

センスという、感覚的であり、つい惹かれてしまう言葉。いったいセンスってなんなのか……?

本書では50種類の仕事、約50カ国を旅してきたなかで著者が「センスいいな」と思った魅力的な人のこと、感性を磨くためにやってきたことから、センスについて考えていきます。

日々の生活でマネすることのできること満載なので、1日1個からでも習慣にしてみてください。