2024年上半期(1月~6月)に『婦人公論.jp』で大きな反響を得た記事から、今あらためて読み直したい1本をお届けします。(初公開日:2024年02月15日)


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歌手、俳優の美輪明宏さんがみなさんの心を照らす、とっておきのメッセージと書をお贈りする『婦人公論』に好評連載中「美輪明宏のごきげんレッスン」。
1月号の書は「皆様 感謝は自分にも与えて下さい」です。

当たり前のことに感謝できる気持ち

私は今までことあるごとに、「感謝は人が生きていくために最も必要な気持ち」だと伝えてきました。

着るもの、食べるもの、すべて人がつくってくれたもの。私たちは、ありがたいものに囲まれているのです。ありがたいとは、「有り難い」。当たり前だと思っていることが、実は有り難いのだと気づいたら、自ずと感謝の念が湧いてくるはずです。

自分自身についても、歩ける、読める、聞こえるといった当たり前のことに感謝できると、幸せの数も増えていきます。

私は原爆症の後遺症もあってもともと病気がちでしたし、年齢を重ねるなか、大きな病気や怪我もしました。ですから日々、健やかに過ごせるだけでありがたいと、感謝の念が湧きます。