HSC型の接し方

HSC型
子ども自身の力でできるようになるまで成長を待つ

HSCの子どもは何度も大人に注意されるのが嫌いなので、言われた通りにして、次から同じことを言われないように心がけます。

つまり、HSCの子どもが何度言われても行動できないときは、レディネスがまだ整っていない可能性が高いです。

言ってもできないときは、少し成長を待つほうがよいでしょう。

HSCの子どもは、周囲の期待を察知して、相手の期待を上回る態度をとろうとする傾向があります。

これはとても優れた能力ですが、それが当たり前になってしまったり、過剰に褒められたりすると、ますます周囲の要望に応えることを優先して自分の気持ちが後回しになってしまいます。

周囲の期待を優先する状況が、子どもの通常モードになるのは望ましくありません。

子どもに、「いつもみんなの期待を察して自分から動いてくれてすごいな、えらいなと思っているよ。でも、周りの期待と自分の気持ちが違うときもあると思うんだ。そういうときは、自分の気持ちを優先してもいいからね。そうできるように協力するから教えてね」と伝えてみてはいかがでしょうか。

自分を優先することを親も願ってくれているのだと伝わると、子どもも自分の気持ちを意識して、やりたいことや意見を言ってくれるようになるはずです。

 

※本稿は、『声かけで伸ばす 内向的な子のすごい力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

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声かけで伸ばす 内向的な子のすごい力』(著:吉田美智子/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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