ハリウッド映画自体を底上げする名作
日本の子ども向けアニメであった「ロボットや戦隊もの」は、「機械の操作」から「人間の動きとの連動」と言う、マッキントッシュ型コンピューターを予見したような「機動戦士ガンダム」で、世界に躍り出た。
『デューン /砂の惑星』はSFにとどまらず、あらゆるターゲットを魅惑するだろう。
何故なら物語はあらゆる神話に通ずる「貴種流離譚」そのもの。神話、古代史、アーサー王伝説などの要素が詰まっていて、この作品は最初から「古典」なのである。
さて、Part2の成功により、『デューン/砂の惑星』はPart3の製作も決定したようだ。素晴らしいフィナーレの完成を願うばかりだが、まずは第一部、第二部を見て、その世界観を理解してほしい! Part2はDVDも出たが、好評ゆえ上映中の劇場も見つかる模様。夏休みなので是非劇場を探してみては?
最後になるが、女性だけの秘密結社「べネ・ゲセリット」の教母として異様な存在感を放つのはシャーロット・ランプリング。Part2でポールの宿敵として立ちはだかるフェイド=ラウサ・ハルコンネンは、『エルヴィス』のオースティン・バトラーだからびっくり!
20世紀後半から21世紀初頭のハリウッド映画は、メジャー路線を走りすぎ、凡庸で簡単なストーリーが多かったと思う。しかし、最近のハリウッド、いいではないか!とにかく『DUNE/砂の惑星』はハリウッド映画自体を底上げする名作。この夏休みに必見です!!!!