すべてを受け止め生をまっとうするネコたち

弥太郎よりも、はるかに厳しい環境で暮らす地域ネコさんたちは、おひとりさまを楽しむ余裕などないかもしれません。毎日、生き延びるのにただただ必死なのかもしれない。

でも、長年続けている見守り活動中に、朝日をたどっていくと、必ずネコさんがいます。

昇ったばかりの太陽の光を浴びて、ぬくぬくと目を細めているのです。とっても気持ちよさそうに。

あの子たちには、仲間はいても、家族はいません。母ネコから追い立てられるように巣立つ生後半年以降は、基本的にずっとひとりです。

だけど、不思議とみじめな感じはしない。

おひさまも、若葉の匂いも、月の光も、そぼ降る雨も、すべてひとりで受け止め、ありのままの自分であることを愛しながら生をまっとうする姿は、むしろなんだか力が抜けて楽しそう。

まさに生まれながらの「おひとりさまの天才」ではないでしょうか。

 

※本稿は、『ネコさんの「心にしみる」おひとりさま名言』(双葉社)の一部を再編集したものです。

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ネコさんの「心にしみる」おひとりさま名言著:籔本 正啓(ネコ坊主)、写真:今田 仁義/双葉社

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