2024年11月に「フリーランス・事業者間取引適正化等法」が施行されることになり、新しい働き方を考える人が多い昨今。廃業するフリーランスは全体の9割という統計データがあるなか、25年以上ずっと仕事が途切れず、50代以降も成果を出し続けている人の働き方とは?スキルの高め方、人脈のつくり方、仲間と組んで仕事をするコツ、めげないマインドの保ち方、コミュニケーション能力の磨き方…。小川真理子氏 著書「女性フリーランスの働き方」からフリーランスで仕事をしていくためのヒントを抜粋して紹介します。
続けられる分野のスキルを細々とでも積み上げていく
私が本を出せたり、文章術の講師として声を掛けていただけるのは、「ライターの仕事を25年以上、続けている」という実績があったからです。
もし25年のフリーランス人生を、最初の3年はライター、その後はデザイナー、料理研究家、カメラマン、イラストレーター、WEBディレクター……のように、転々と細切れに職を変えていたら、得意分野を構築できなかったでしょう。
私は「自分の仕事はこれしかない!」と固定化せず、アルバイトを含めれば、いろいろな仕事を経験してきました。
ただ、いろいろな仕事の中で、ライターだけは、始めたときから「大好き」だったわけではないけれど「嫌い」ではなく、また嫌いになることもありませんでした。
どのような仕事も、自分にとって、いい面とそうじゃない面があります。
私の例でいえば、ライターは好奇心を満たしてくれる面白い仕事ですが、締め切りが近づくと緊張や不安から胃がキリキリしてきます。
でも、天秤にかければ「いい面」のほうが多い。
だから、続けられます。
好きな仕事を見つけたり、それで成功するのは難しいかもしれません。
でも、「続けられそうな仕事」は見つけられると思います。
探してみましょう。
気になったものは、やってみましょう。
そして、嫌いじゃないなら、続けてみましょう。
続けていき、スキルや知識が深まることで愛着がわき、「普通」だったものが「好きになることもあります。
周囲から、「能力がある」とみなされていくこともあります。