(写真提供:Photo AC)
2024年3月、紅麹の成分を含むサプリメントを摂取した消費者に、健康被害が多数発生したことが報告されました。現在も調査が進められるなか、「サプリメントに対しては、過剰に反応せず、メディアリテラシーをもって冷静に対処することが求められる」と語るのは、スポーツサプリメントの企画・開発に関わった経歴を持つ、立教大学特別選任教授の杉浦克己教授です。今回は、杉浦教授の著書『一般教養としてのサプリメント学』から、健康に生きるためのライフスキルを一部ご紹介します。

老化とは

ヒトは必ず死にます。どれだけお金があっても名誉や権力があっても、加齢とともに体力や機能は衰え、やがて死が訪れます。

そこで、紀元前の秦の始皇帝は、部下に「不老不死の薬」を探すように命令したといわれていますし、エジプトから興りヨーロッパを経て世界に広がった「錬金術」も、「不老不死の仙薬」を創る(あるいは見つける)ことが目標となりました。

では、人はどのくらい生きられるのでしょう。

世界記録はフランス人女性のジャンヌ・カルマン氏(故人)であり、122歳164日です。

日本人では、同じく女性の田中カ子氏(故人)が119歳107日で世界歴代2位の記録となっています。これは100歳超えの人が9万人となった現在の日本においても驚異的です。