「しっかり休む」が難しい

では、疲れを自分で手放せるようになるとどうなるのかというと、「疲れを早めに終わらせられる」ようになります。

素早く疲れが手放せるようになると、しっかり休めるようになります。

しっかり休む、というのはかくれ繊細さんにとってはかなり難しいことです。いつも頭の中でぐるぐるなにかが起動していて、休まることなく動きつづけているからです。

その頭の中のぐるぐるもろとも起動を止められます。そうすると、穏やかな休息が手に入ります。

『かくれ繊細さんのめんどくさい疲れを手放す本』(著:時田ひさ子/清流出版)

穏やかな休息があると、自浄作用でやる気が回復してきます。気力が満ちて前向きになるんですね。

ところが現状はどうなのかというと、かくれ繊細さんは、ご自身がどんなことに疲れてしまうのかに非常に「鈍感」になっています。

それは、「疲れていることに自分が気が付いてしまうと、その疲れに飲み込まれてしまうような気がする」からです。

自分が疲れていることを認めてしまったら終わりだ、と思っているからなんです。だから、疲れていることをなかなか認めようとしないことがあります。

ですが、自分の現状を正確に知らない状態では、正しい対策を立てることもできません。となれば、状況は決してよくはなりません。

だから、かくれ繊細さんは、自分の疲れを「正確に把握できること」がすべての始まりとなります。

「自分がどれほど疲れていたのか」がわかると、素早く現実的な疲れを手放すことができます。するとしっかり休めるようになります。