6月24日に行われたコンサートにて、歌謡ショーを行った橋さんとyH2の3人。写真左から進公平さん、徳岡純平さん、橋さん、小牧勇太さん(写真提供◎夢グループ)

「最近、変わったね」と妻に言われて

昨年、僕の引退宣言にともなって、「二代目橋幸夫」のオーディションをしました。約1000人の応募者から選ばれた3人組のユニット「yH2」とは今、コンサートで同じステージに立っています。

まだまだ彼らに教えたいことは山ほどあるけれど、ファンの方たちも喜んでくれていますし、復帰後の僕のそばに若い彼らがいてくれるのはラッキーだなと思って(笑)。ステージを一人で背負っていくのは大変ですが、今後は彼らが僕をフォローしてくれることでしょう。

当初、「私は橋幸夫のファンだから、yH2は応援しないわよ」と言うファンの方もいました。でも僕と一緒にステージに上がっているうちに、いつの間にかyH2のことも応援するようになっちゃってね。

僕ら4人で歌った「恋のメキシカン・ロック」でノリノリになったあるファンの方は、休憩時間にロビーでメンバーにひょいっと近づいて、「あの歌、よかったわよ」と声をかけてくださったとか。

さらに、姉御肌の方などは、「あの歌のときはこういうふうに動いたら」とアドバイスしてくださった。みんなファン歴が長いですから、もう身内感覚なんです。こういう交流のしかたは珍しいかもしれないけど、嬉しいじゃないですか。

yH2の3人は「橋幸夫」の二代目ですから、歌以外にもいろいろ教育しなくちゃなりません。共演する方に楽屋でしっかり挨拶するという礼節の基本から、昔僕が出演した映画を観ることまで、幅広いよ。彼らが歌や演技を通して、橋幸夫流を引き継いでくれたら本望だよね。