50代になり、老後の生活資金や過ごし方が気になっているのに、<忙しさ>を理由に見て見ぬふりをしてしまう方もいるのではないでしょうか。そのようななか、著述家やブロガーとして活躍する中道あんさんは「不安を埋めるためには、自分自身の<棚卸し>を行い、内側の問題に向き合わなくてはいけない」と話していて――。今回は、中道さんの著書『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』から、充実したシニアライフを送るための考え方を一部ご紹介します。
これまでを棚卸しして、自分の資産を掘り起こそう
この記事を読まれている方の多くは、自らの老後問題をリアルに感じていることでしょう。
そして、これからの人生は、自分が苦手なことを無理して続けるより、自分の好きなことや得意なことで社会に役立っていきたいと考えている方も多くいるはず。
私は、シニア世代を目前に起業を決意したわけですが、それまでは大の苦手だった事務の仕事にしか就いたことがありません。
高校を卒業して初めて社会人になったときも、専業主婦の後、37歳でパート勤務を始め、45歳で正社員として雇っていただいたときも事務職でした。
苦手だと思いつつ、何の学歴も資格もない私がお給料をいただくには、この道しかないと思っていたのです。
若い頃、社会に出る前に真剣に自分と向き合い、就活していれば、と悔やんでも後の祭り。父親のコネで入社し、親には大変迷惑をかけました。
父は私には何も言いませんでしたが、母から聞いた話では、社会人としての立ち振る舞いがなっていない私に対して、当時の上司から監督不行き届きのお叱りを受けていたそうです。(お父ちゃんごめんなさい!)