ケアレスミスばかりの事務職時代

私は会社員時代に苦手な事務職に就いていました。

自分でも嫌になるほどケアレスミスが多く、周りにも迷惑をかけてばかり。そこで、ミスした数を手帳につけてみることにしました。

『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』(著:中道あん/扶桑社)

自分の“へっぽこさ”を数値化して記録することにより、注意力が高まるのでは、と思ったからです。今日が5つなら、明日は4つに減らす努力をすればいい。

でも、ミスをするたびに「あぁ、またやってしまった」と、自己嫌悪感が募るいっぽう。

自分で自分を監視しているようで、あまり気持ちのいいものではありませんでした。しかも、成果は上がらなかったのです。

“これしかできない”と思って就いた事務職でしたが、どうやら私がやってはいけない仕事だったよう。ビジネスでは適材適所が大事だと言われていますから。

それにもかかわらず、なぜその会社で長く働けたのかというと、事務という職を飛び越えて、自分が熱中できる仕事を自ら生み出し、熱心に働いたからです。

主体的に行動した結果、それが上司から認められ、長く勤めることができました。

そのような経験から、才能は、熱中できることの中にあるのだと思うようになりました。