恐ろしくてしかたがなかった

結局、朝を待たずに、夜遅く、電気の消えた救急外来のドアを叩き、そのまま入院となった。当時、私は東京に来たばかりで、知り合いや頼れる人もおらず、心細い入院生活が始まった。

血液検査の結果、肝臓の数値が上がっていて、放っておくと危険、ということはわかっていたが、原因はわからず、どれくらい入院すればいいのかもわからなかった。

また、主治医がとても言葉足らずで粗雑な人で、「とにかく絶食ね!!」としか言われず、これから自分はどうなるのだろう、と不安だけが膨れ上がっていった。摂取するのを許されていたのは水や麦茶などカフェインの入っていない飲み物だけ。だんだん頭が働かなくなっていく。

イメージ(写真提供:Photo AC)

加えて、一番の不安はお金の問題。1回目の入院で3万8千円かかっており、(2人部屋しか空いていないと言われ、個室代が上乗せされた。病院都合の場合個室代は払わなくていいと当時知らなかった)入院生活がどれくらいになるのかわからず、仕事もキャンセルしており、貯金もほとんどないなかで、自分はこれからどうなってしまうのだろう、と恐ろしくてしかたがなかったのだ。