1人じゃないのかも
この夏は、いつもにも比べてゲリラ豪雨が多く、片頭痛持ちにとってはつらい季節だった。仕事柄ひとりで家にこもることが多く、毎日のように酷い頭痛に襲われると、生きる気力が奪われていく。これからもこの身体と付き合っていかなければならないのか、と思うと、ずーーーーーーーーんと心が沈んでいくのだ。
どうやら、トレーナーさんも同じような体質らしい。片頭痛が起きると、吐いてしまうという。もう何年もその体質と付き合っていて、ヨガや食事に気を付けるなど様々なことをしているというが、辛い頭痛との付き合いは続いているらしい。
リハビリの度に、「昨日は雨が酷かったですね。頭痛は大丈夫でしたか」「私は昨日朝から寝込んでいました」「僕は一昨日吐いちゃいました。でも、なんとか仕事は続けました」「それはよく耐えましたね。無理しないで」と、お互いの頭痛日記の話をする。
体調不良のときって、いつも心細くなる。私は長年虚弱体質で、片頭痛や過敏性腸症候群、腰痛など、様々な全身症状と闘っている。でも、そのトレーナーさんと出会ってから、1人じゃないのかも、と思えてきた。
患者とトレーナーという関係だけれど、私の中では、片頭痛という共通の敵と戦う戦友のような感覚がある。
どうしようもない苦痛と、これがいつまで続くのかわからない途方もなさ、心細さ。それを共有することで、ひとりだけで全部抱え込まなくていい、と思えてくる。
友達でも恋人でもない、ただすこし、辛いことを共有する。そんな関係に、私の生活は支えられ、救われている。