感情で説明されると伝わりづらい

ASDの子どもは、目に見えない感情など、概念の理解が苦手なことがあります。

そのため、廊下でボールを投げるなど危ない行動をしているときに、「小さい子が怖がっているでしょ!」と伝えても、「俺は、怖くはないしな……何が嫌なんだろ」と、気持ちによる言い方がうまく伝わらないことがあります。

そこで、「ボールが窓に当たって割れたら 2万円の罰金だよ」「怪我したら、病院に行くから。給食のカレー食べられないよ」など、損得を基準とした伝え方は、気持ち/感情に関係なく、デメリットが明確なため、「それはしないほうがいい」と理解するのが簡単になります。

もちろん、気持ちを教えることは悪いことではないので、損得で納得する言葉と一緒に、「ボールは外で遊べば得だし、小さい子も安心だね」など、損得+気持ちをセットにして伝えると良いでしょう。