「ずんだれる」て何!!?
この日は夏の猛暑で、朝からロケで外を走り回ったあと会社に帰って夜の天気予報の担当だった。
一日中汗をかいて、頑張ったメイクも衣装もヨレヨレで局に本場ギリギリに戻ってきたので、
「こんばんわ。今日は一日、暑かったですね。汗をかきながら外で過ごしていたら、いつのまにか着ていたブラウスがずんだれてしまっていました。明日も同じような暑さになりそうです。では予報です」
ちょっとこなれたカメラ目線で、発声正しく、最後まで朗らかに笑顔でコメントしきったあと、完璧な予報原稿読み。
時間にもきっちり収まり、完璧なアナウンサーとしての仕事を終えて帰った…つもりだった。
アナウンス部に帰ってみると、先輩方のプスプス刺すような厳しぃいお言葉の嵐。
「ずんだれる」て何!!?
アクセントも完璧だったし…、え?まさか日本中の人がわからない言葉だとはゆめゆめ思っていなかった。
そう、「ズレて垂れ下がる様、だらしがなく見える様子」を「ずんだれる」というのである。
公共放送に笑顔でデデン!とのせてしまった正真正銘の博多弁。
工夫したユーモアでもなくやってしまった、わたしの赤っ恥だ。
実は白状すると、やらかしたのはこれだけじゃないのが怖いんですけど…。