ピンピンコロリは幻想

だからこそ、ヨタであろうとヘロであろうと、なけなしの身体的能力を振り絞ってでも運動の習慣をもったほうがいいと思います。

家の中を動ける、自分が行きたいときにトイレに行ける、それはヨタヘロ期を過ごすうえでとっても大事なことです。

ピンピンコロリは確かに理想的ですが、現実はそう簡単にはいきません。

ドタリと倒れてから、さてどうやって生き延びるか。

私にとって、そしてこれからの社会にとっても大きな課題です。

※本稿は、『老いの地平線 91歳 自信をもってボケてます』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。


老いの地平線 91歳 自信をもってボケてます』(著:樋口恵子/主婦の友社)

老いのトップランナー・91歳の評論家 樋口恵子さん。
脳科学者・瀧靖之教授(東北大学加齢医学研究所)から「樋口さんの生活・習慣は、脳によいことばかりです!」と絶賛された暮らしとは?

ボケるのが怖い人、老後の暮らしを心配している人、まだまだ夢をもって超高齢期を迎えたい人、親や祖父母世代が認知症になったらどうしようと悩む若い人、どんな世代にでも、男女差なく読んでいただきたい本です。