ドイツの地図記号は親切

東独の記号では鉄道と道路が上下で併用する橋(どちらが上かの識別あり)も独自に定められていたので、これを借りてきて表示してほしいくらいだ。

ちなみにドイツのモーゼル川に架かる鉄道と道路の併用橋は地形図に「鉄道・道路橋」と注記があるので親切だ。こちらの橋は瀬戸大橋と反対で、線路が上である。

<『地図記号のひみつ』より>

現状では道路の下になって描かれないJR線だが、橋の傍らに添えられた「瀬戸中央自動車道・本四備讃線(瀬戸大橋線)」の文字にかろうじて登場はしている。

もう1つ図から実態がつかみにくいのが静岡県河津町(伊豆半島)にある河津七滝(ななだる)ループ橋。

『地図記号のひみつ』(著:今尾恵介/中央公論新社)

この橋は同じ場所で2回転しているので真上から見た状態の地形図には一重しか描かれていないのが残念だ。

周囲のスペースには余裕があるのだから、「二重ループ」とでも補足してくれないだろうか。